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「事例広告・導入事例バイブル」発売開始

事例広告・導入事例のマニュアル本、
「事例広告・導入事例バイブル」が発売開始となりました。
(※ アマゾンのリンクはこちら http://amzn.to/2sZHE5f )

book

全400ページに、300超のノウハウを詰め込んだ内容になっています。
以下、自画自賛で恐縮ですが、

– 情報量は「圧巻」の部類に入ると思います。
  ※ こちら目次をご覧ください → http://www.customerwise.jp/mokuji.pdf

– ノウハウは300個は、著者としては「吐き出しきった」感があります
  ※ こちらPDFの末尾で、300ノウハウの一覧が見られます
    http://www.customerwise.jp/mokuji.pdf

– 机上の概論ではなく、村中の15年の事例制作の経験に基づいた実体験に基づく理論、ノウハウです。

– 流行の理論の紹介ではなく、10年先も通用する普遍的な内容です。
– この本は、次のような方に役立つでしょう。

・事例を自社の営業マーケティングに効果的に取り入れたい。

・いま事例を作っているが今ひとつ物足りない。もっと本格的に
作りたい。

・事例広告・導入事例という販促手法を基礎から応用までしっか
り理解したい。

・カタカナだけのマーケティング理論に振り回されるのはもう飽
きた。地に足のついたマーケティングを実行したい。

・BtoB に本当に向いたマーケティングを学びたい、実践したい。

・今期から社内で事例制作の担当になった。初めてなので知識が
ない。基礎からノウハウを学びたい。


※ 本書の内容はBtoB向けですが、BtoC関係の方でも、マーケティングに関心のある方ならば、十分に役に立つ内容です。

アマゾンのリンクはこちら
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事例出演依頼の文書に不可欠なのに、つい忘れてしまう二つの重要情報(1)

「事例出演依頼の可否を決めるのは、相手企業の担当者ではなく、担当者の直属上司や広報部である。それらの人物、特に広報部の担当者に営業部員は直接会えない。つまり事例出演依頼では、必ず文書が必要になる」というのが私の考えです。 会ったこともない人に読ませるものである以上、営業「トーク」は通用しません。その文書だけが、一人歩きする必要があります。では具体的に依頼文書には何をどう書けばよいのでしょうか。今回はこの書き方と注意点を解説します。


 まず文書を書く前に「重要な前提」を認識する必要があります。それは「広報部にとって、あなたの会社から届いた事例出演依頼の検討は、仕事としての優先順位は下の下、場合によっては最下位である」という事実です。わざと語調を強めて書きましたが、これぐらい下寄りに認識する方が現実を見誤りません。つまり、こちらにとっては重要な依頼だが、相手にとってはどうでもいいということです。

 ここであなた自身が企業の広報部に勤めていると仮定して、想像してみてください。あなたには毎日、多くの作業や案件、上司からの突発依頼が舞い込んできてとても忙しい状況です。そんなとき現業部門から「あの~、取引先からウチに導入事例に出てほしいって言われたんですけど~」とメールが来ました。そこには添付ファイルで事例出演の依頼文書が付いています。

 あなたはこの依頼文書をどれぐらいの重要度と優先度をもって扱うでしょうか?正直それほど重要視しないはずです。「とにかく後回し」とすることでしょう。

 ではそんなに優先度が低いのなら、事例依頼文書は書類の山に埋もれたままで、永遠に対応されないのでしょうか。

 筆者は、その可能性もまた極めて低いと考えています。多くの企業人は真面目なので、「取引先から文書で依頼が来ている件」を無視するのも、それはそれで心理的負担になるからです。

※ NIKKEI ITPRO MARKETINGより転載。禁・無断転載
  最新記事はこちら http://itpro.nikkeibp.co.jp/atclact/active/15/111100134/

髪型のふしぎ

子供のころ、弁髪をはじめて見てなんて変な髪型だと思いました。弁髪とは、後ろの髪だけ三つ編みにして長く垂らし、それ以外はそり残すという清代の中国の髪型です。マンガで出てくる弁髪のキャラクターも、たいてい変な人か悪役で、首をグルグル回して弁髪をビュンビュン振り回したり、自分の弁髪で相手の首を絞めたりしていました。
しかし大人になったある日、ふと、「いや、ちょんまげの方が弁髪より全然ヘンじゃん!」と気づきました。頭頂部だけそり残して周囲の髪は残す。残した髪は束ねて真っ直ぐまとめ、それを頭の上に海苔巻きを載せるように、チョコンと置く。何なのでしょうか、この髪型は。もしかすると、世界キングオブ・ヘンな髪型かもしれません。

ちょんまげが理解に苦しむのは、それを維持するために非常に手間がかかる点です。そり残した頭頂部からはすぐに毛が生えてくるので、速やかにそり落とさなければいけません。もし自分が江戸時代に生まれてちょんまげにならなければいけないとしたら、手入れのたいへんさにもう泣きそうです。しかも、そこまで大変なわりに見返りやメリットが不明確で、モチベーションを維持するのはきわめて困難です。
考えてみれば、女性の日本髪もよく見るとけっこう変な形です。もっと理解に苦しむのは、既婚女性が歯を真っ黒に染める「お歯黒」で、わざわざ手間暇掛けて黒く染めなくてもいいじゃないかと思います。ちょんまげといい、お歯黒といい、ご先祖様のしていたこととはいえ、実に不思議な風習だと思います。

上品な気持ちになりたいときに見る動画

古き良き日本を描いた映画監督といいえば、巨匠、小津安二郎と相場が決まっておりますが、私は小津監督は、そりゃすごいとは思いますけど、少々、苦手です。あの、少し下から仰角で見上げるカメラアングルとか、人が喋るたびにパッパッと切り替わるカメラワークとか、街中を写すとき意味なく片隅に置いてあるガラス瓶とか、そういうのがなんだかホラー映画のように見えてしまい、今はホームドラマだけど、次のショットで全員、血まみれで座敷に倒れていたらどうしようなどあらぬことを考えてしまいます。いや、素晴らしい監督であることはもちろんなのですが、どこか「苦手」な部分があります。

「古き良き日本」など何とも手垢のついた言い方ですが、やはりそれがもっともしっくりくるのは成瀬巳喜男監督の一連の作品です。

成瀬映画の特徴は、出演者が全員ゆったり歩いてゆったり話すところです。これ見よがしにゆったりなのではなく、もう絶妙のスピード加減です。カメラアングルも特に奇をてらったところもありませんが、隅々まで神経がゆきとどいており、どの画面もとても美しいです。

そんな成瀬映画のいいところばかりをフランスの人がつなぎあわせた動画がありますので、いまyoutubeが視聴可能な方は、ごらんください。もうどうしていいか分からなくなるぐらい、しっとりした世界が展開されます。

(※ この動画は一度は見ておいて、決して損はないですよ!)

0:50 原節子が手紙をやぶって汽車の窓からそっと捨てるところ。いや~、美しいですね~。

1:50の三橋美智也と草笛光子が雨上がりの町を歩くところの歩くスピードがよいです。

こちら「乱れる」の予告編ですが、経済的には貧乏な世界を描いているにもかかわらず、なんともしっとりしています。それはきっと登場人物の歩くスピードや動きや話し方のおかげだと思います。いや~、いいですね~。


加齢臭にまみれた日常を忘れ、上品な気持ちになりたいときは、成瀬巳喜男の映画を見る、これでよいと思います。

為替のふしぎ

某大手企業A社の決算が減益になったというニュースで、「為替変動の影響が3000億円と最も大きい。A社の場合、ドルに対して1円円高に動くと、約100億円の利益が吹っ飛ぶ計算。1ドル108円と前期の120円から急激に円高になった影響を受けた」と書いてありました。私の理解が至っていないだけかもしれませんが、この手のニュースでいつも不思議に思うことがあります。

A社は国内よりも海外の方が売上げが高く、アメリカの証券市場にも上場しています。為替変動が業績に影響するなら、ではA社は、ドル建てで考えると増収になるのでしょうか。先ほどのニュースコメントを、ドル立場から書くと、「A社の場合、ドルに対して1円円高に動くと、約100億円の利益が上乗せされる計算」となります。米証券取引市場では、A社は増収になっているのでしょうか。

話を単純化するためにA社の売上比率を国内50%、アメリカ50%の半々とします。この場合、為替はがどう動こうと業績に影響はないはずです。円高で国内が100億損しても、その分、アメリカのほうで100億円分トクするからです。A社ほどの大企業ならアメリカで稼いだドルをいちいち円に戻さずとも、アメリカでの人件費、仕入、投資の支払いにそのドルを当てればよいといえます。これは個人が、全財産の半分を円、半分をドルで持っており、一年の半分を日本、半分をアメリカで過ごせば、為替の影響は実質的になくなるというのと同じ話です。

と、ここまで書いたようなことを、知人の金融に詳しい人に話したところ「その考えで合ってます」とのことでした。とすると円安で業績UPとか円高で業績ダウンというニュースは何なのだろうと不思議に思う次第です。

※ 大企業は、為替は特定の金額で予約しているという話があります。しかし、それでも、円の損はドルのトク、ドルの損は円のトクという話は変わらないので、やはり世界的な業績にかわりはないような気がします。

事例出演の決定権を握るのは「担当者」ではない、営業が会ったこともないあの人(2)

(前回のつづき)http://customerwise.jp/blog/index.php/archives/3270

では「営業マンが商談のとき口頭で依頼する」のではなぜNGなのか。商談のときに切り出すのは全く問題ありません。NGなのは口頭で頼んでいること。いや、正確には「口頭だけ」で頼んでいることです。

 どうして「口頭だけ」で依頼するのはだめなのでしょうか。それは先ほど述べたとおり、事例出演の可否を決定するのは、商談のときに目の前にいる担当者ではないからです。必ず直属上司や広報部、マーケティング部などの承認を得なければいけません。

 その前提がある中、担当者に「口頭だけ」で出演依頼を頼んだらどうなるか。その担当者は、直属上司や広報部にまた、口頭で説明しなければいけません。あるいはメールなど文書を書かなければいけません。

 みなさんが担当者だったら、業務で多忙な中、そんな面倒なことをするでしょうか。筆者はやらないと思います。

 ただしユーザー側の担当者としては、自分に頼み事をしてきた営業担当者に「面倒だったから、話を上にあげていない」とは答えられないわけです。そのかわり「今バタバタしてるから」とか「ウチはあまり前例ないから」と答えることになります。

 本当にそのとき「バタバタしていて多忙」というケースもあるでしょう。しかしそれと同じぐらいに、実際には相手の会社内で検討すらされていない、不戦敗になっている可能性もあるわけです。

 正面から頼んで断られるならともかく、不戦敗は避けたいところです。ではいったいどうすればいいのでしょうか。

 その方法は「事例申し込みのA4一枚の紙を渡すこと」、これに尽きます。メールでPDFを送っても構いません。要は口頭で頼むほかに、必ず文書を介在させることです。

 文書さえ渡せば、担当者はあれこれ考える必要もなく、ただその文書を直属上司や広報部に、「取引先からこういう依頼が届いたんですが…」といって渡せばよくなります。要は、これは仕事の大基本である「取引先に負担をかけない」「取引先の面倒な作業を減らす」ということを実行しているわけです。

 この依頼書は、見たことも会ったこともない広報部の人が読むことを想定して書かなければいけません。対面して依頼するわけではないので、文章が独り立ちしていなければいけません。

この依頼書のひながたは誰が作るか。これはやはり営業部門ではなく、事例記事に出演してほしいマーケティング部の仕事となります。

 営業担当者の話術や親密度に依存しない、事例出演依頼の「システム化」、これを実現するのはマーケティング部の業務です。そのシステム化を実現するための、最初の一歩であり重要な一歩となるのが「一枚ものの依頼文書を作ること」なのです。

※ NIKKEI ITPRO MARKETINGより転載。禁・無断転載
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2冊目の本が出ます

cover

2冊目の本を出版します。タイトルは「事例広告・導入事例 バイブル」。320個のノウハウを盛り込んでいること、 事例の出演依頼の方法も詳しく書いていることが特徴です。この3ヶ月は毎日、この本ばかり書いていました。5月下旬発売です。

 

事例出演の決定権を握るのは「担当者」ではない、営業が会ったこともないあの人(1)

事例を作るには、まず顧客の出演OKを取り付ける必要があります。候補企業を数社リストアップすると、営業担当者が「あの会社なら担当者とは『通じてる』から俺が頼んでやるよ」と言ってくることがあります。

 ここでよくあるのが、ところがそのあと事態が全く進展しないことです。折を見て「あの事例出演依頼の件、どうですか?」と聞いても、「今は先方もバタバタしているから…」などあやふやに回答されたりします。こうした経験を何度かすると、「通じている」という言葉に疑問を感じてしまいます。

 筆者は、その人とある人が「通じている」かどうかを見分けるには、「その場ですぐ携帯電話をかけるかどうか」を見ればよいと考えています。本当に「通じている」なら、その場で携帯を取り出して相手に連絡するか、あるいはそれに近いスピード感で事を進めてくれるはずだからです。


 逆にそうした迅速な行動がないならば「通じている」というのは、(あるいは「俺が頼んでやるよ」という発言は)自分を大きく見せるための「トーク」と考えるべきでしょう。

 前回は、「事例出演依頼は、相手企業の担当者とリレーションが深い、つまりツーカーの営業担当者が直談判のコミュニケーションで頼まないとダメだ」という考え方に間違いがあると話しました。そしてこの文章には、もう一点間違いがあります。

 それは、そもそも事例に出演していいかを決めるのは、相手企業の「担当者」ではないということです。事例が「会社として」出演するものである以上、担当者は独断で出演可否を決められず、「直属上司」や「広報部」の許可を取る必要があるということです。

 事例出演に関して、担当者と広報部とどちらに決定権があるかを突き詰めてみると、間違いなく後者に決定権があります。つまり事例出演依頼のキーパーソンは、営業担当者が見たことも会ったこともない広報部の人となるのです。

 では広報部の壁を乗り越えて出演を取り付けるにはどうすればよいのでしょうか。「こうすれば100%大丈夫!」という方法はありません。しかし「これはやってはいけない」というNG手法はあります。それは、「事例出演依頼を商談のついでに、口頭で依頼すること」です。

 この方法を「NG」とまで断定することに、違和感を持つ方もいるかもしれません。常識的に考えても、事例出演のように頼みにくい依頼をするとき、商談の後先の雰囲気が和らいだところで『ところで導入事例への出演をご検討いただきたいのですが…』と切り出すのは、別に悪い方法ではないように思えます。

(つづく)

※ NIKKEI ITPRO MARKETINGより転載。禁・無断転載
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顧客への事例出演依頼に営業部が積極的に取り組まない本当の理由

 導入事例と、それ以外の広告媒体—例えばパンフレットや会社案内、ホームページ、展示会、リスティング広告との違いとはいったい何でしょうか。それは「通常の広告は予算さえあればできる。しかし事例はそうはいかない」ということです。

 極論すれば、通常の広告は予算をとって委託先に任せれば、少なくとも形にはできます。しかし導入事例の場合は、それに加えて「あなたの製品やサービスを使うお客様(顧客)に、事例記事への出演をOKしてもらうこと」が必要です。

この出演依頼(アポ取り)の問題は、予算(お金)では解決できませんし、委託先に任せることも不可能です。第三者に当たる委託先の担当者が、いきなり顧客に電話やメールをしたのでは、顧客から見て不自然です。そればかりでなく、顧客情報を第三者に漏らしたとも捉えられかねません。

 というわけで事例のアポ取りはあなたの会社のだれかが自力でやるほかありませんが、この作業はなかなか思うようには進みません。特にマーケティングの担当者からは、「顧客企業に事例出演を依頼するとなると、担当営業を通して頼まなければいけない。しかし営業部はなかなか動いてくれない…」と相談されることがよくあります。

 営業部からは、

「今はまだタイミングが悪い」
「先方で人事異動があったばかりだし、もう少し様子を見よう」
「一応、依頼はしてみるが、あの会社の社風からいって、事例出演は難しいんじゃないかな…」
「どういうルートで頼むのが一番いいか、まずそれを見極めないと」

などといった反応があります。

 この問題には簡単な解決策があります。それは「営業担当者を通さずに、マーケティング部の担当者であるあなたが、自分で直接、顧客に出演依頼をすること」です。

 こう言うと、

「そんなことしたらダメでしょ、先方に失礼でしょ」
「お客さんと見ず知らずの私がいきなり連絡してもOKなんて取れるわけないでしょ」
「やっぱり顧客とツーカーの営業担当者が依頼しないと」

と思われるかもしれません。しかし、そんなことはないのです。

私は会社員時代、内勤のマーケティング部でしたが、事例の出演依頼は基本的にすべて自分でやっていました。メールと電話を使って、会ったこともない顧客に出演を依頼するわけです。

 その方法でかれこれ200社のアポを取りました。自治体や大手都市銀行も自力でアポを獲得したことがあります。

 見ず知らずの私がいきなり連絡したことで相手企業からクレームが来たりしないのかと思うかもしれません。しかし、そういうことは一度もありませんでした。

 その理由は、私が「自分、個人」ではなく「会社」として顧客に連絡したからです。顧客は「会社」と取引しているのであり、営業担当者やマーケティング部の私など「個人」とつきあっているわけではありません。「会社として(または、会社のマーケティング部として)」連絡する限り問題は生じないのです。

 では営業担当者がいう「しかるべきルートを通さないと」などのコメントはいったい何なのか。ここであえて申し上げますと、それはほとんどの場合「営業担当者が自分の存在感を高めるために言っているだけの話」、あるいは「根拠のない、単なる勘違い」だと筆者は考えます。

 

 ある有名雑誌の編集長であるAさんに聞いた話です。Aさんが雑誌の編集記者だったころに、とある業界の大物に取材アポを取る必要に迫られました。まだ新人だったAさんは最初、周囲に相談してみました。すると、「関係機関のしかるべきルートを通す必要がある」「あの人は紹介がないと会わないらしい」など言われたそうです。

 しかしAさんにはそんなコネも当てもありません。そうこうするうちに締め切りが迫ってきます。思いあまったAさんは、いきなり自分でその大物の事務所に電話をしました。すると電話にはその大物本人が出てきました。Aさんは、名を名乗り身元を明かし、取材をしたいという意志、取材の趣旨や内容、掲載形態など礼儀正しくかつ明確に伝えました。すると、あっさり取材OKが取れてしまったとのことです。

 この経験を経て、Aさんは「関係機関を通さないとダメ」「紹介が必要」という話は、別に根拠があるわけではないと気付きました。そういうことを言う人は、「話を重たくして、もったいつけて、自分の存在感を高めようとしているだけ」なんだと判断し、以後はどんどん自分で取材アポを取るようになったとのことです。

 

 これは営業担当者に限ったことではありません。多くの人には、他人に何か質問されたとき、人は「それは簡単ではない」「それを実現するには●●の障害がある」など、否定的なことを言いたがる傾向があります。

 そうして話を重たくした方が、コメントした自分に「重厚感」「大物感」が漂うからです。しかしそれらコメントに実体験に基づく確かな根拠があるかというと、ほとんどの場合ありません。根拠のない怖がらせ話、あるいは「都市伝説」にすぎないといってよいでしょう。
さらに営業担当者は、話の端々に「この顧客はオレじゃなきゃダメだから」という雰囲気を差し挟む傾向があります。売れたときには「自分だから売れた」とし、売れなかったときには「誰がやってもダメだった。しかたがない」という流れに話を持って行くわけです。

 「誰でも売れる」とか「売れなかったのは自分が悪かった」というのでは、自分の存在価値を否定することになります。そうならないよう「オレじゃないとダメ感」を常に漂わせようとするわけです。

 これはよしあしの問題ではなく、営業担当者の立場としては当然の行動といえます(私が営業部所属なら、同じように振る舞うと思います)。というわけで営業部の話は鵜呑みにせず、常に話を差し引いて聞かなければいけません。

 

 もしかすると実情はもっと単純な話かもしれません。営業担当者はなぜ「今はタイミングが悪い」「しかるべきルートを通さないと」などコメントして、積極行動しないのか?それは単に「面倒くさいから」かもしれません。

 営業担当者は、事例に対しては「総論賛成、各論反対」となるのが一般的です。いい事例をたくさん作るべきだ、という話に対しては、どの営業担当者も「その通り。事例は重要な営業ツールだ。どんどん推進するべきだ」と同意します。これが総論賛成です。

 しかしいざ具体的に顧客に出演依頼をするとなると、みな動こうとはしません。内心で「そんな面倒なことは、自分以外の誰かがやってほしい」と思っているからです。これが各論反対ということです。

 営業担当者にとって顧客に事例出演を依頼するのは面倒なことです。そもそも事例OKを獲得したからといって、自分の営業ノルマ達成に役立つわけではありません。

 むしろ時間と手間がかかる分だけ、営業成績の妨げになるとさえいえます。というわけでホンネは「やりたくない」のがほとんどです。

 しかし「面倒なのでやりたくありません」とは言えません。だから「時期尚早」「しかるべきルートを通さないと」のような、けむに巻くコメントをするわけです。

マーケティング部のみなさんはこんな曖昧な話を当てにしてはいけません。営業部が動かないのなら自分が動けばよいのです。「事例のアポ取りは営業担当者がやらないとダメだ」といった固定観念、都市伝説に惑わされてはいけません。

 原理原則に立ち返りましょう。その原則とは何か。繰り返しになりますが、「顧客は営業担当者という個人と付き合っているのではなく、会社と取引している」ということです。

 みなさんも自分個人ではなく「会社のマーケティング部として」連絡すればよいのです。そして編集者Aさんのように、事例取材の趣旨、事例の掲載形態などを礼儀正しく的確に伝えれば、みなさんが思い込んでいるよりは、はるかに簡単に事例アポを獲得できるのです。

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