「~やらさせていただく」はなぜ不敵なのか
「~させていただく」の原型はこうか?
「~させてください!」
↓
「~させてもらいます」
↓
「~させていただきます」
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「今日は、飲ませてください!」
「その仕事、オレにやらせてください」
だれが飲ませるのか、誰が、その仕事、「オレ」にやらせるのか?
「オレ」の上司であろう。つまり「オレより偉い人」が、「オレ」にやらせて、そのことを「オレ」にあげる(くだされる)
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くだされたくねえよ、何をえらそうによ、ということで。「~させてもらいます」という言い方が生まれる。
「この仕事、私に、やらせてもらいます」というと、問答無用感が高まる。
おかしいな。「貴方」が「私」に「やらせ」て、それを「私」が「もらう」という文の構造なのに、でも、「私」がすごくえらそうだ。不敵だ。
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「この仕事、私に、やらせてもらいます」を、ちょっち、ていねいにするとどうなるか。「この仕事、私が、やらせていただきます」になる。しかし、不敵さは消えないわけだ。