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TVドラマ「半沢直樹」の美術について

 
話題のテレビドラマ、半沢直樹を昨日はじめてみました。途中から見たので筋はあんまりわかりませんでしたが、それでも見た瞬間、おお、映像がしっかりしている、これがんばって作ってるドラマだなと思いました。
美術さんががんばってます。
半沢直樹のネクタイの色はいつも黒または濃紺。敵役の金融庁のボスは、鮮やかな赤。そして、半沢直樹の相棒の少しおちゃらけた及川光博は、小さい水玉の紫、さらには携帯電話も光沢ある紫でした。
画面は、大銀行の重厚感が出せるよう、奥行きを効かせた左右対称の構図が多い。画面上には、東京中央銀行のカラーである赤が刺激を与えるほかは、無駄な色はなるべく使わないようにしています。仕事部屋の片隅のファイル一つまで、無駄な色、無意味な色にしないよう、気を遣っています。
ジブリの鈴木敏夫さんでしたか、「美術が映画の風格を決める」と言っていましたが、そのとおりだと思いました。
そして、このドラマを見て、さらに思ったことは、「美術は、役者の演技を際立たせるためにある」ということでした。
半沢直樹は、主人公を演じる堺雅人をはじめ、俳優の演技が見所になっているテレビドラマです。悪役の香川照之は、顔の輪郭からして既に悪役というかんじですが、あれ、わざと顔を太らせたのでしょうか、あるいはゴッドファーザーでマーロンブランドがそうしたように、口の中に綿でも入れているのでしょうか。またもう一人の適役、片岡愛之助演じる金融庁検査官のボスも、役人なのにオカマっぽいというのは、あれは元々の脚本設定なのでしょうか、それとも俳優本人のアイディアなのでしょうか、そのエキセントリックな台詞回しは、深刻になりがちなドラマの中におかしみを与えていますし、また悪役キャラが香川照之とダブってないのも良いです。あと倍賞美津子の、必要以上に目尻のしわを強調した妖婆メークも、ドラマにエグ味を加えています。
「半沢直樹」は会社内の抗争を描いた群像劇なので、ドラマの筋を視聴者に説明するために、殺人場面とか、アクションシーンとか、海辺の岸壁で犯人は私ですと告白するとか、2時間ドラマでよく出てくるような安直な小道具が使えません。
しかし、「半沢直樹」は、途中から初めて見た私にも何となく筋立てというか、今、画面で何が起きているのかはよくわかりました。何によってわかるかというと、堺雅人が思わせぶりに机の携帯電話をじっと見たり、香川照之が目は動かさずに右耳の後ろだけを動かしたり、滝藤賢一が額に逆八の字のシワを寄せたり、その他の及川光博や吉田鋼太郎や森田順平が、いちいち顔や目線でもって、今ストーリーがどうなっているかを表現しているからです。
そしてこのドラマでは美術や映像や照明が、その俳優たちの演技が際立つよう、美術だけ映像だけ出しゃばらないよう、俳優を主役にするようにアシストしてくれるわけです。
これは、俳優としては、やる気がでると思いますよ。
美術ばっかり映像ばっかり先走って、俳優の演技の方はただわめくだけ泣くだけ高笑いするだけで、肝心の話の筋がさっぱりわからなくて失敗したのが2011年のNHK大河ドラマ、平清盛でした。
やっぱりドラマは、俳優の演技に注目して味わいたい。俳優が良い演技をする。美術や映像がさらにそれを引き立てる。だから俳優がもっとノッてくる。脚本というゲームプランに則りながら、映像や美術がパスを回し、それを受けた俳優がシュートを決める、そんな作りになっている「半沢直樹」はいいドラマだなあと昨日思いました。

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