事例というのは、それに出演してくれるお客様を見つけないと作れません。
そして、その出演交渉はけっこう大変というか面倒というか気後れするものです。
さて、先日、ある企業が、お手紙一枚配るだけで、一気に11名もの事例出演OKを一発ゲットすることに成功しました。そのやり方をここでお知らせいたします。 その企業は、会員制サービスを提供しているBtoC企業です（ここでは「ABC社」ということにしておきます）。担当者Aさんとは、顧客事例をたくさん作っていこうということで合意しましたが、しかし…
————————————————————— Aさん：「事例はたくさん作りたいんですけど、でも、出てくれるお客さんを見つけるのがねえ…」
村中：「そうですね…、でも、こればっかりは村中が代行するわけにもいかないから、ABC社さんに頑張ってもらうしかないんですよね…」
Aさん：「どうやればいいですかね…」
村中：「一応の一般理論は、ホームページのこちらに載せてあります。でもABC社さんの場合、社員のみなさんが、会員に直接頼むしかないですかね…」
Aさん：「でも、それも何だかな～」
村中：「やっぱマズいですか？」
Aさん：「うん、だってね、まず事例なんてお客様にとっては別に出演するメリットなんかないわけで、要するにこちらの宣伝のために手間と時間をとってくださいと頼むわけでしょ。そういうのを社員がお客様に直接依頼するのも、何だか気が引けるし、言いにくいし、せっかく作ったお客様との人間関係こわれそうだし、何より社員がみんなやりたがらないと思うんですよね。だって、『事例に出てください』とか頼むなんて、どう切り出して良いか分からないですよ」
村中：「うーん、むずかしいですか」
Aさん：「そうですね」
村中：「最悪、企画倒れ、、、ですかね？」
Aさん：「わたしもそうはしたくないんですが…」
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と、どよ～んとした雰囲気の話し合いの後、村中は「うーん、なんかいい手はないかな」といろいろ考えました。
で、数日して、古い表現ですが、手塚治虫のランプがピカリ！という感じで、アイディアを思いつき、さっそくAさんに電話しました。
村中：「ABCさんてBtoC企業でしょ。だったらキャンペーンとかやればいいです。「お客様の声ワイワイキャンペーン」とか何とか。そういうお手紙書いて、会員さんに送れば良い。このやり方なら社員の人が直接たのんで気まずくなることもないし、断るのも自由だし（キャンペーンに反応しなければいいだけだから）いいと思います！」
Aさん：「なるほど、それは良いですね。「キャンペーン」というのがウチの雰囲気に合っているし、会員のみなさんも受け取りやすいと思います。でも気がかりもあるなあ」
村中：「どんな気がかりが？」
Aさん：「もし出演OKの人が10人も20人のたくさん来たらどうします？ 断るのも申し訳ないし」
村中：「じゃあ、キャンペーンのお手紙に『先着10名まで』とか書いておけばいいです。キャンペーンではよくある話です」
Aさん：「あと、ウチとしては、『こんな人に出て欲しい』という理想のお客様像があるんですよね。そういう人を選んで出せればいいのですが」
村中：「じゃあ、キャンペーンのお手紙をそもそも『そういう人』だけに出せばよいです。別に会員全員にお手紙を出す必要はありません」
Aさん：「お礼とか出した方がいいんですかね」
村中：「出した方がいいです。だってキャンペーンでしょ。お客様にオトク感がないと。御社だと会費1ヶ月無料とか、まあ、その辺の、会員の皆さまがもらって嬉しくて、かつイヤ味にならないものがいいんじゃないでしょうか」
Aさん：「でも、そうやってキャンペーンで集めた人に事例インタビューしても、何だかわざとらしくなるような気がして…」
村中：「そこんとこは、村中にまかせてください。真実の声になるようにインタビューします。これは、ECサイトとかでよくある「レビュー書き込んだら30% OFF」とかとは違うんです。そういうやり方だと値引きほしさに「もう信じられないくらい最高でした」とかお世辞レビューを書き込んだりします。でも、事例インタビューというのは、お客の「事実」に着目するんです。「最高でした」「大満足です」とかの感想は基本、無視。「そのとき起きたこと」、「そのとき思ったこと」など、後からでは変更できないことを聞き出していくわけです。わざとらしいお世辞のお客様の声には村中がさせません」
Aさん：「なるほど、納得いきました。さっそくやってみます！」
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というわけでABC社さんは会員にお手紙を出し、その結果、一気に11名もの優良事例出演OK顧客をゲットできたわけです。
そのキャンペーンお手紙のひながたは、こちらのサイトで【既存顧客向けに】公開しております。よろしかったらご覧ください。