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販促会議で事例の予算を取る方法(3)

【売り方ではなく、買い方に注目する】

むかし日本海の素潜り漁の名人という老人にインタビューしたことがあります。「○○さんはなぜ素潜り漁が上手なのですか?」と質問したところ「海の中に何分潜れるかとか、そういうことはあまり関係ありません。私が他の人よりサザエやアワビをたくさん撮れるのは、この季節この天気この風向きでこの温度になれば、サザエもアワビも海底のここに現れるという、その通り道をよく知っているからです。それさえ分かれば、あとはその場所に潜って拾うだけのことであり造作もありません」という答でした。

つまり良い素潜り漁師の条件は、漁獲技術ではなく「相手(獲物)の知識をいかに多くもつか」にかかっているというのです。

これと同じことが販促施策の立案でもいえます。
販促施策を立てるときは、「どうやって売るか」を考えるより先に、まず自分たちの顧客はふだん商品をどう買っているのかという「買い方」を知る努力をするべきです。

「(自分たちが)どう売るか」に意識を向けると、「(自分たちの)思いや気分」が先行してしまいます。

そうではなく買う側である顧客の意志決定の経路、すなわち魚の通り道ならぬ「顧客の通り道」について、因果関係、ストーリーを以て念入りに想定、シミュレーションしましょう。

そのストーリーに対応させる形で、リストアップした「集める施策」「追いかける制作」の「実行する/しない」および「どの程度の重み付けで実行するか」を策定していきます。

これは購買に至る「顧客の通り道」の要所要所に、顧客が商品を買いたくなるような、あるいは買いやすくなるような仕掛けを設置するようなイメージです。

魚を取るために必要なのは、「あなたがどう釣りたいか」ではなく、魚はいつどこにたくさんいるのか、季節や天候の変化に応じて海中をどう移動していくのかという知識です。

同様に、販促施策を策定するときの根拠は、「御社がどう売りたいか」ではなく、「顧客はどう買っているか」の方であるべきです。


(※ この記事、次回へ続く)

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