製品導入前に課題があったということは、言い換えれば製品導入前は不備があった、良くない状態だったということになります。そんな状態を事例で赤裸々に描写したら、それを見た取引先(最終製品メーカー)が、「あの会社は、昔はこんなに混乱した状態だったのか」と悪いイメージを持つ可能性があります。昔は混乱していたが今は改善して良くなったからいいじゃないかという理屈は通用しません。それでも「でも昔はダメだったんでしょ」という印象は変わらず、さらには「今は改善して良くなったと言っているが怪しい。実情は今なお良くないのかもしれない」と思われる可能性があるからです。そんな印象を取引先に与えても、部品部材メーカーにメリットは何もありません。だから導入前の課題を露骨に書くことは、それがたとえ本当のことであっても許されないのです。対外イメージと現実の姿では前者のほうが重視される、これが原則です。(つづく→)
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