筆者が「架空のニーズと真のニーズの隔たり」を痛感した一つの例を紹介します。
あるとき「ウィキ(Wiki)」を使った情報共有システムの事例を作成するために、ある有名大学(以下、L大学)に取材しました。事例取材に行く前に、製品ベンダーであるクライアントと打ち合わせをしました。そこで話題になったのが「L大学はウィキを使って何をしているのだろうか?」という根本的な疑問でした。製品パンフレットには、「ウィキを使って情報共有をスピードアップします」と書いてありますが、そういう抽象表現ならウィキの部分にどんな製品名を入れても成立します。具体的な使い道を示していません。
ちなみにウィキとは、インターネット上で情報を管理する仕組みの一種を指す一般的な呼称です。特定ツールの商品名ではありません。(つづく→)
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