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小さい商品、背景にならない

事例写真を撮るときの原則は、相手の業種が一目瞭然となる背景にすることです。「花屋だったら花をバックにすれば、それが花屋だとすぐわかる」といった感覚です。この考え方を取材先に伝えると、「では商品のショールームに行きましょう」と提案されることがあります。
ただ、ショールームが常にOKな背景とは限りません。OKになるのは自動車やオートバイなど「大きい商品」の場合です。大きなものなら背景にしたとき「絵」として映えます。しかし歯磨きや石けんなど「小さい商品」の場合、それがたくさん並んでいるショールームで撮影しても絵として映えません。
写真を見る読者(見込み客)に「何かゴチャゴチャしてるな、汚いな」という印象を与えることさえあり得ます。それだったら会議室の白い壁をバックに撮ったほうがはるかに適切です。「クライアント様の商品なら背景として最適」というのは観念論にすぎません。写真である以上、「絵としてどう見えるか」という基準で判断しましょう。

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