2つの例からわかるのは、公の場で質問してよいのは立場が上の人だけ、ということです。質問とは、二者の会話の場で無限にありうる話題を半強制的に一つに限定する行為、いわゆる「仕切る行為」です。
それは誰でもしていいことではありません。
事例インタビューは、園遊会や社長室呼び出しほどの緊張感はないにせよ、お客様に話を伺う場なので、やはり「公の場」です。そしてその場で最も立場が下、つまり「下っ端」なのは誰かといえば、明らかにインタビュアーです。この最も格下のインタビュアーが、最も格上の取材先額客に対し、なぜ堂々と「質問」ができるのか。それはその場が事例の「取材」という体裁をとっているからです。主導権を持って質問できるのはたまたまその場が取材だからであり、本当の自分は下っ端なのだということを、インタビュアーは内心で認識する必要があります。(つづく→)
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