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情報コンテンツの内容責任のありか-2

しかし、そう聞くと「いや、違う。コンテンツのネタ集めからライティングまで一貫して任せたい」と言われました。そう聞いて筆者は、「あ、この話、ちょっと危ないかも」と思いました。気になったのは、「コンテンツ内容の責任のありか」です。電話でこのように提案しました。
「弊社のスタッフは御社の技術分野に詳しくありません。しかし今回の仕事では御社の技術部門にインタビューできません。そうなると記事のネタは外から取ってくるしかありませんが、費用や時間を考えると専門書の購入・解読は非現実的で、ネット検索して情報を集めるしかありません。記事は検索でヒットした情報をスタッフがまとめる形になります。
繰り返しますが、弊社のスタッフに御社の技術分野の知識はありません。こちらが作成した(まとめた)記事の内容が正しいかどうかは、まとめの元になった文章の正しさに依存します。なお原典にしたサイト記事のURLはすべて提出するので、御社で引用元をチエックすることが可能です。これが弊社の提案ですが、いかがいたしますか」(つづく→)

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情報コンテンツの内容責任のありか

こういうと「それの何が重要なのか、どちらでもいいじゃないか」と思うかもしれません。ここで、筆者の体験談を通じて説明します。
筆者は事例制作の専門会社を経営しています。提供サービスは原則として事例制作だけですが、時々、別の仕事の相談も舞い込んできます。先日ある技術系の企業から「ホームページ上でコンテンツマーケティングを強化したいので記事をたくさん書いてほしい」と相談が来ました。それを聞いて最初は「なるほど、その会社の技術者にインタビューして内容をまとめればいいんだな」と思いました。(つづく→)

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「背景・経緯・効果」は遠足文の一種

事例の構成で「導入の背景・選定の経緯・導入効果」など時系列テンプレートに基づくものをよく見かけますが、筆者の見解では、これも遠足文の一種です。IT導入事例のフレームワークと遠足の感想文を同一視するとは何ごとかと思うかもしれませんが、「出来事を起きた順番に書く」「結論が最後に来る」という点は、時系列の事例テンプレートも遠足文も共通しています。見かけが違っていても構造は同じということです。

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感想は価値が低い-3

第3に、ポロリと漏らされる本音は、たいてい「感想」です。仮に取材対象が、お世辞ではなく本当の気持ちだと思える語調、タイミングでしみじみ「〇〇社さん、いいよね」「〇〇さんがいないとウチの仕事、もう回らないんだよね」など漏らしたとします。そう言われた担当者はうれしいし、横で聞いている筆者も他人事ながら感動します。
しかしこの感想を文章にしても読む側(見込み客)は特に感動しません。理由は、「自分には関係ない」「感想だけならどうにでも言える(ウソだってつける)」と思うからです。感想というのは無力なものです。では事例取材ではどんな情報を引き出せばよいのでしょうか。それは「事実」です。

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感想は価値が低い-2

第2には、一般会社員の本音に誰も興味を持ちません。取材対象が大物政治家や芸能人のように、そのプライバシーや発言にみなが興味津々という人物なら、ポロリと漏らす本音に価値があります。しかし事例取材の対象は「一般会社員」であり、その本音は人々の興味を引きません。事例は製品選定の参考資料として読む業務文書であり、ゴシップ的な興味喚起は不要です。(つづく→)

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感想は価値が低い

第1にして最大の理由は、「本音を引き出しても書けないから」です。
インタビューカを駆使して引き出した本音が、相手にとって「隠しておきたいこと」「公(おおやけ)にしたくないこと」であるとき、それを事例の原稿に書くと、原稿チェックの段階で「書かないでください」と削除依頼が来ます。事例の記事は新聞や週刊誌など報道記事ではないので、こうした依頼を断ることはできません。事例は表現に制約が多く、書けることはそう多くないのです。(つづく→)

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属人性の低減

属人性の低減とは「人に属する要素を減らすこと」、つまり、以前は特定の人だけできて、ほかの人にできなかったことが、ITツールの導入により誰でもできるようになった、ということです。
「効率化」も「属人性の低減」も、いずれも「IT導入以前でも一応何とかなっていた」というのが重要な前提です。効率が悪かっただけ、少数の人にしかできなかっただけで、別に不可能ではなかったのです。

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効率化・コスト削減

効率化とは「一定の成果を上げるための資源投入量が減ること」と定義できます。簡単にいえば、「今までやっていたことが、より短時間、より少ない手間、より少ない人数でできるようになること」、さらにあっさりいえば「楽になる」ということです。
なお経営資源の中では「お金」が特に重視されているので、お金の効率化には「コスト削減」という特別な名前が付いています。つまり「今までやっていたことが、より少ないお金でできるようになる」、短くいえば「安くなる」ということです。
IT製品による効率化とは、「今までも一応できていたことが、IT製品の導入により今はもっと楽に、または安くできるようになった」と表現できます。

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最後のロジックに注目する-2

この逸話を聞いて、鍋をかき回していた職人を、何と愚かなと笑うのは簡単です。しかし立ち止まって考えると、「鍋をガランガランとかき回す」というのはノウハウとして間違っていません。何をすればよいか明確であり、誰でもできることであり、やれば必ず同じ結果が再現されます。ノウハウの条件をよく満たしているといえます。
惜しむらくは、職人がノウハウの背後にあるロジックに着目しなかったので、それを効率化できなかったことです。みなさんは、ぜひノウハウの背後のロジックに着目し、自分に合うように発展、効率化させてください。

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最後のロジックに注目する

ノウハウは背後に潜む「ロジック」を観察することが重要です。
200年前、ドイツの染料会社がベルリン青という染料を作っていました。職人が染料の入った鍋を、棒でガランガランと大きな音を立ててかき混ぜて作ります。それを見た科学者が「なぜそんな大きな音を立てるのですか」と聞いたところ、職人は「この音が大きいほど良いべルリン青ができるんですよ。ワッハッハ」と答えました。それを聞いた科学者は、ベルリン青を作る鍋を一つ貸してくださいと頼み、数日後に「鍋の底の成分を解析したところ、青の発色を美しくする成分が見つかりました。これからはこの成分を染料に加えてください」と伝えてきました。言われたとおり成分を加えると確かにベルリン青は美しくなったとのことです。(つづく→)

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