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カテゴリーアーカイブ: 事例全般
販促会議で事例の予算を取る方法(2)
(前稿からのつづきです)
【リストアップした施策を機能別に二分類する】
商業文の売文業で重要なこと
バランスの悪い文章とは
事例制作に限らず、商業文の制作全般にいえることですが、「全体のバランスをよくする」のが重要です。小説や歌の歌詞であればバランスの悪さ、歪みがかえって魅力的ということがありますが、顧客事例など商業文でそういうことはまずありません。丁寧に端正にバランス良く作ることが必要です。しかし、これがなかなか難しい。
「バランスが悪い文章」とはどういうものか。細分化して考えてみます。
1.強調、重み付けの不調
文章の中で「強調するところ」「あっさり流すところ」の強弱が意味不明な場合、その強弱のリズムが読者にとって「快」でない場合、その文章はバランスが悪いと見なされます。
2.意味なくチカラが入っている。
読んでいて、妙に大仰なことば遣いがでてきて、かつその大仰さの必然性が不明な場合、つまり「なんでここで大げさな言い方するわけ?」となるとき、バランスが悪いと感じます。文章の内容と語調とに整合性がないと、読んでいて無意味に心がざわつかされるので、読者は居心地の悪さを感じます。
3.引いて見たときに、不自然さを感じる(何かヘン)。
少々、オカルトなことを言って恐縮ですが、バランスがわるい文章というのは読まなくても見るだけで何となくわかります。事例であれば、できあがり原稿をディスプレイに映してさーっとスクロールして、うん、だいたいイイじゃんと思えればOK、何かヘン、気持ち悪いと感じるならNGです。文章のバランスは、字面だけでも何となく分かります。
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文章のバランス感覚を考えるとき重要なことは、「基本、他人の方が正しい」ということです。バランスが悪いとは「部分部分は良いのかもしれないが、全体として見た場合、何かヘン、何だか良くない」ということであり、これは自分より他人の方がよく検知できるからです。
村中もよくあることですが、自分がどんなに確固たる方針を以て書いた文章でも、他人から「なんかヘン」と評された場合は、自分の意見はグッと飲み込んで、まずはその人の立場に立って自分の文章の「ヘンな部分」を検知しなければいけない。それも「遠くからの視点で」。
この「遠くからの視点」というのが重要です。書いている本人というのは自分の文章を自分なりの思想、方針、思い入れを以て、一行一行、「近く見て」書いているので、「全体」が分からなくなる。木を見て森は見えず、です。
そこへいくと他人様というのは、何の思い入れも持たず、文章全体をぼやーっと眺めているので、バランスの悪さというのは、ホント一発で検知してくださいます。
文章は書き終わった後は、「他人の目になって」「遠くからの視点で」見直さなければいけません。自戒をこめてここに記します。
※ 今回、書いたこの文章ははたしてバランスが良いのでしょうか、悪いのでしょうか、すみません、書いたばっかりの今の時点ではよく分からないというのが正直なところです。おゆるしください。
販促会議で事例の予算を取る方法
顧客事例制作に国から最大50万円の補助金が出ます(5/27まで)
「掘り下げて聞く」とはつまり何をすることなのか
「本音を引き出すインタビュー」の弱点
「顧客インタビューは、取材のとき顧客が語ったことを素直に書けば良い。お客様のナマの声なのだから、その方がリアルで迫真性が出せるはず」という考え方があります。
あるいは「顧客インタビューを通じて、お客様がポロッと漏らす本音。それこそがリアルで迫真性のある最高の販促コンテンツになる。それを『引き出す』のが顧客インタビュアーの力量だ」という考え方もあります。
正直、どちらの考え方も間違っています。何が間違いかというと、どちらの考えも、「お客のナマの声」「お客様のホンネ」が、それだけで価値があるものだと思い込んでいるからです。
顧客事例とは、あくまでも「買い物で得するための(あるいは損しないための)情報を得るための実用文」「役立つ情報を体験談の形式で文章化したもの」です。そこには「買い物に役立つ情報」が書いていなければいけません。
しかし「お客様のナマの声」、「ホンネ」は、たいていの場合、根拠薄弱な、たわいもない話、「ああ、そうですか、あなたはそう思ったんですね」といった程度の話であることがほとんどなので、それをそのまま書いても読者(見込み客)に役立つ情報にはなりません。
したがって事例インタビューでは、顧客の「ナマの声」「ホンネ」を引き出そうと努力してはいけません。そもそも有名人でもない、そこらの市井の人のホンネとかナマの声とかには、読者は別に興味ないのです。
そうではなくインタビューでは、顧客の「実際に取った行動」「(行動と矛盾がない)根拠ある感想」を引き出すよう努めます。それらの情報が顧客事例を作るための「材料」になります。
しかし情報を集めただけでは不十分で、次にその情報を読者(見込み客)にとって「役に立つ話」と「役に立たない話」に選別し、「役に立つ話」だけを書くようにします。
ということはインタビュアーは、何が読者(見込み客)にとって役に立つ情報なのか、あらかじめ自分の中に「選別のための基準」を持っている必要があります。「質問して返ってきた答をただ書けばいいんだ」「ホンネを引き出してそれを書けばいいんだ」という方法が間違っているのは、「役に立つ情報だけを選別する」という観点がないからです。
何の選別も無しに、ただ「顧客のホンネ」とやらをダラダラ書いても、読者(見込み客)にとっては「とりとめない自分語り」にしか見えません。そんなものを読んでも自分の買い物の役には立ちません。「役に立たない実用文」など字面だけ見ても最悪です。そんなものを多忙な読者(見込み客)に読ませてはいけません。
どんな情報なら読者の役に立つのか、どんな情報なら役に立たないのか、その選別の基準を定めるためには「読者は誰か?」「読者はすでに何を知っているか?」「読者はこれから何を知りたいと思っているか?」について精密な認識を持つ必要があります。この認識を持つためにインタビュー前に行うのが「顧客プロファイリング」です。
今日の結論。顧客インタビューで引き出すべきは「顧客のホンネ」ではなく、「役立つ情報」です。
もし村中が20代女性向けの美容商品の事例を作るとしたら
その観点でインタビューし「役立つ情報」を引き出していけば、男性の村中でも、見込み客である20代、30代の女性にとって役に立つ顧客インタビューが作れるでしょう。