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商業ビル

数年前に、商業ビルの事例を手がけたことがあります。普通、ビルは事例に向きません。その良さが、「わあ、いいな、キレイだな」みたいに目で見て分かるから。あるいは立地や面積など事実や数値で分かるから。その事例では、そこをふまえつつ、別のやり方で価値訴求しました。わりと上手くいったと思います。

ポジティブなキラーワードって有効なの?

事例では本文でもキャッチコピーでも、「ポジティブなキラーワード」をどんどんちりばめていくべきだ、というような話を何かの記事で見かけました。ポジティブなキラーワードとは、「**の先鋭的な仕様に驚きました」「他に類を見ない**でした」的な言葉のようです。そうした言葉はよく目立つので、読者(=見込み客)はそれを見て「おお、先鋭的なのか」「そうか、他に類を見ないのか」と認識し、その製品、サービスをポジティブに認識するようになる、という理路のようです。

でも本当に、そんなふうにうまくいくのでしょうか。

たとえばキャッチコピー。事例に限らずコピーの役割は、事例パンフを手に取って(あるいはクリックして)、本文を読み始めるよう仕向けること、といわれます。たしかにそうだと思います。人々は忙しく、事例のような長い文章などできれば読みたくないと思っているからです。では、どういう条件が整えば、人は文章を読み始めてくれるのでしょうか。

それは人々が「これは今の自分に関係ある話だ」と認識したときだと考えます。人は自分に関係ない話には、まったく興味を持ちません。それがいくらキラキラしたポジティブなキラーワードであろうとも、です。

そもそも「ポジティブなキラーワード」とは何でしょう。私はその正体は、事例を作るメーカー側の人間が、取材先に言われて「うれしかった言葉」のことだと考えています。人間、褒められればうれしくなるのは当然です(私だってそうです)。だから、その「自分が」感動した言葉を読者(見込み客)にも分かってほしいと思う気持ちは理解できます。

しかし、「あなたが褒められてうれしかった話」は、読者にとっては「他人が褒められている話」でしかありません。親兄弟や仲の良い友人、恋人ならともかく、他人が褒められている話に、関心を持つのはむずかしい。2行、3行なら、相手が他人であっても、「それはよかったですね」と生暖かく祝福できますが、時間を割いて長文を読む動機にはならない。

それは他人の子供の成長過程を記録した動画のようなもので、他人からすれば、めでたいことだとは思うものの、積極的な興味をそそるものではありません。

では、人はどんな話なら強い関心を持つのか、これは原則、「自分に関係ある話」の一択です。これ、読むとオレが(私が)トクする話だ、と思えば、その先の文章を読みこなすやる気が生まれます。。

では読者(=見込み客)に「これは自分と関係ある話だ」と思ってもらうには、どんな言葉を使えばよいのでしょうか。