これを是正する質問は「現場とは誰のことですか。導入に携わった情報システム部門ですか? それともシステム使用者である現業部門ですか?」「その『現場』からどんな声が上がっているのが理想的ですか?」となります。この問いに明確な回答がない場合は、「現場」とは単なる決まり文句にすぎません。「『現場』はキラキラワード」と覚えてください。
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これを是正する質問は「現場とは誰のことですか。導入に携わった情報システム部門ですか? それともシステム使用者である現業部門ですか?」「その『現場』からどんな声が上がっているのが理想的ですか?」となります。この問いに明確な回答がない場合は、「現場」とは単なる決まり文句にすぎません。「『現場』はキラキラワード」と覚えてください。
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顧客プロファイリングのとき、「現場の声」「現場の感想」を取り入れようという意見が頻出することがあります。「ユーザーの現場から感想が上がっているかもしれない。それを事例に反映していこう」のような意見です。しかしこの「現場」というのは、響きが良いだけで実体のない言葉、一種のキラキラワードとして使われることがあるので注意が必要です。(つづく→)
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多くの製品パンフレットやホームページに載っているのは、「我が社の製品こそ最高」「ほかに類がない」という絶対優位の自画自賛、あるいは「顧客満足度第一カンパニー」「多様化するニーズにきめ細かに対応」など無意味な美辞麗句ばかりです。
アップルやフェラーリなど一流ブランド企業ならいざ知らず、普通の企業に絶対的な優位性などあり得ません。どんな商品も一長一短それが真実です。普通の会社が「我が社こそ最高」とアピールしても顧客(世間)には相手にされません。
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これは、取材の主導権が完全に相手側に握られた状態です。こうした最悪の事態を招かないためにも、詳しい質問内容は事前に明かさないほうが安全です。
「書面にされたら無視できない」と覚えてください。
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ある事例取材のとき、クライアントが取材相手に質問内容をすべて事前に伝えたところ、相手が回答をワープロで数ページにわたりビッシリ書いてくるという事態が起きました。正直、内容は模範的で面白くありませんでしたが書面で渡された以上、無視はできません。書面を無視して自由に質問すると相手に失礼になるので、あきらめて、インタビューは書面の回答をなぞる形で進めました。(つづく→)
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この意味では「当初、どのような課題を感じていたのでしょうか」といった質問は、言葉はビジネス的で立派ですが、記憶の針を逆回転させる力は弱いといえます。やはり「~はいつ頃でしたか?」のほうがベタでも最強です。「時系列は最初が肝心」と覚えてください。
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時系列の質問の場合、時計を順回しする質問は難しくありません。
「それからどうしましたか」「にどうしましたか」と聞くだけだからです。重要なのは「記憶の時計の針を逆向きに回させる質問」のほうです。これを確実に行わないと、相手の記憶がしっかり過去時点にセットされません。最初が曖味だと、その後の時系列質問への回答もやはり曖味になります。(つづく→)
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一方、斜に構えた論調のコピーの場合は、話している姿を斜めから撮影する、客観的な写真が向いています。
かつて筆者は、「システム開発の見積金額というものについて、今度ばかりは深く考えさせられました」というキャッチコピーで事例を作ったことがありますが、そういう、少しひねった話には斜め向き写真が向いています。
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事例写真の構図は「正面中央の日の丸構図」が基本ですが、一歩進んだ考え方として、「主観の正面、客観の斜め向き」という原則があります。正面と斜めのどちらを選ぶかはキャッチコピーを基準に考えます。
「〇〇社は〇〇を全社導入しました」のような主観型、堂々宜言型のキャッチコピーの場合、カメラ目線の正面中央構図が自信に満ちあふれていて最適です。(つづく→)
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まれに取材先から「実名は出さないでくれ。匿名にしてくれ」といわれることがあります。筆者は1000件以上の事例制作・監修の中でそういう経験が2回あります。逆に言うと2回しかありません。もちろん実名事例のほうが良いに決まっていますが、相手にそう言われたからには受け入れるか、あるいは事例取材はナシにするかどちらかです。ある地方の薬品卸に匿名を希望されたときは、仕方なく「みずしろ薬品(仮名)」として事例を作りました。苦し紛れではありますが、「某企業」よりはマシだったと思います。
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